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ヤバい?

 有名な"ヤバい経済学"。

当時話題になり本を買ったは良いものの、何故か読み始めるきっかけを失い本棚の肥になっていたこの本。

ようやく幾年の封印を解いて読書。

 

経済学と言われると、いわゆるマクロ経済学と呼ばれるような、企業やサービス、政府や政策など大きな単位における経済の理論が展開されることを想像する。

しかしこの本はミクロの観点で、生活の身の回りにある疑問に目を向け、そうしたパーソナルの視点から経済の動きを探る、という本だった。

もっと言えば、"経済"という単語を聞くと、"貨幣の流通"という意味合いが少なくとも俺の中には大きなイメージがあるけれど、そうではなく、世の中にある事象についてデータを分析し要因を取り出して因果律を暴く、そういう言い方ができるものであると、この本を読んで思う。

 

以前行動経済学の本を読んだことがあるけど、それは、ある疑問を立てて、それに対して取られる人の行動から得られた(経済)結果の観察、というものだった。

この本でも、基本的には疑問がありその解明に分析ないし観察があるのだけれど、その扱うテーマが、いわゆる"ヤバい"ものなので、本のタイトルになっている。

なぜかって?

かの白人至上主義を掲げた団体に迫り壊滅までに追い込んだものや、ヤクの売人に数年間生活を伴にしたレポートなど、命がけのテーマが扱われているからだ。

 

著者も断っている様に、この本では一貫したテーマなんてない。

スティーヴン・レヴィットという、その界隈ではいわゆる奇人が、独特の目の付け所やデータ分析から、物事の成り立ちを教えてくれる。それも意外な結果を以てして。

 

日常には様々な疑問が散らばっている。

一般的に考えて、その結果が得られる原因というのは、こういうことでしょ? と想像するのは自由に行える。

じゃあそれって本当にそうなの?

その扉を開けてみると、いやいや実は実は。。

手がかりとなるデータが十分用意できること、そしてそのデータを正しく分析できること。

そうしたステップを踏む事で、思った通りの結果が出て来るかもしれないし、全く想像と違う結果が得られるかもしれない。

経済学っていうのは、そうした世の営みの謎を解き明かす学問なのかもしれない。

そんな考えが起こる本だったよ。

ヤバい経済学 ─悪ガキ教授が世の裏側を探検する

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